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心臓・肝臓・腎臓・甲状腺機能が正常な浮腫の鑑別

  1. リウマチ性疾患
    • 中型・小型血管炎
      10-20%に浮腫あり。
    • 強皮症の浮腫期 
  2. 無害な浮腫
    • 薬剤性浮腫
      Ca拮抗薬、PPI、プレガバリンが有名。他、抗うつ薬、降圧薬、アシクロビル、化学療法、サイトカイン、ホルモン療法、NSAIDsなど。
  3. 感染症
    • パルボウイルスB19感染症
      発熱、関節炎、下痢、血球減少、自己抗体陽性
  4. Snap diagnosis
    • 好酸球性血管性浮腫
      日本では非再発性好酸球性血管性浮腫(NEAE)が多い。若年女性の手足に限局、蕁麻疹・関節痛を30-40%に認める。秋に多い。
    • ベーカー嚢胞・破裂
      腓腹筋内側頭腱と半膜様筋の間の滑液包。膝の反復した屈曲動作が誘因。内踝に出血斑が出現(crescent sign)
  5. 要注意な浮腫
    • TAFRO症候群
      多中心性キャッスルマン病の亜型、血小板減少、全身性浮腫、発熱、腎機能障害・骨髄細網線維化・網状赤血球増加症、臓器腫大。
    • POEMS症候群
      全身性浮腫+末梢神経障害がキーワード。多発性神経炎、臓器腫大、内分泌障害、M蛋白血症、皮膚変化。
    • 全身性毛細血管漏出症候群(SCLS)
      中年男性が感冒様症状、倦怠感(前駆期)の後に、急激な血圧低下をきたす発作を繰り返す(血管外漏出期)。回復期にもコンパートメント症候群や著名な胸水貯留をきたすこともある。 

[日本リウマチ財団ニュース No.192より改変]

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